感じて楽しむ身体表現

　「“身体表現”ってどんなことやるの？　ダンス？　ダンスは苦手、リズムにのれないし…」というつぶやきが聞こえてきます。一方、子どもたちはあこがれのヒーローやヒロインになりきって感じたままを動きで表現して遊んでいます。素直に体で表すことができる幼児期の特性をふまえ、身体表現の楽しさを十分に味わい、自分なりの表現を通して豊かな感性や表現力を育みたいものです。
　本書は、学生の皆さんが身体表現に楽しく取り組めるアイデア満載のテキストです。”走る””跳ぶ”など身近な動きからでも、伸び伸び楽しく体を動かしているうちに、発表会や運動会で披露できる作品に発展できるようになっています。しかも、いずれの活動も保育実践に十分活用できるのです。「身体表現はやったことがないけど、園での実習や保育現場で子どもたちと一緒に思い切ってトライしてみよう」といく学生の皆さんに実践していただくことを想定してイラストをふんだんに盛り込みました。こんなイメージならこの動きが正解という答えはありません。自分自身の表現に自信をもって堂々と体を動かしてみましょう。それが指導上手になる近道なのです。
（本書「はじめに」より）

はじめに
シラバス対応について
本書の活用方法

体つくり・動きつくり編　心と体をほぐして表現の世界へ
　１．１人でできるストレッチをしてみよう
　２．クラス全員で心身をほぐしてみよう
　３．ラジオ体操を楽しもう
　４．オリジナル体操をつくってみよう
　理論を知ろう：「遊び」へのまなざし

伝承遊び・ゲーム・リズム遊び編　心と体を弾ませて表現の世界へ
　１．あんたがたどこさ
　２．鬼遊び（リスと家～ところてん）
　３．体と脳を使ったじゃんけんゲームをしてみよう
　４．手遊びからステップへ
　５．8-8-4-4-2-2-1-1-1-1のリズムで
　６．リズムにのって踊ってみよう
　【指導案】リスと家〈４歳児〉

模倣遊び・見立て遊び・表現編　心と体を解放して表現の世界へ
　１．しんぶんしで遊ぼう
　２．ぴよぴよちゃん（真似っこ遊び）
　３．忍者・ヒーロー・ロボット
　４．身近なものを使って表現してみよう
　５．思い出のアルバム（発表会に向けて）
　【指導案】しんぶんしで遊ぼう〈５歳児〉
　理論を知ろう：「身体」で「表現」する可能性