子どもの理解と援助 ―子どもの育ちと学びの理解と保育実践―

著者
藪中征代・玉瀬友美 編著 小原貴恵子・川端美穂・堂本真実子・中山美香 著
版型・頁
B5判 222頁(2020/10/19)
ISBN
978-4-89347-371-4
価格
2,090 円(税込)
数 量

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概要

子どもの育ちと学び、そして保育実践を発達という観点と豊富な事例からやさしく解説した一冊。新保育士養成課程「子どもの理解と援助」に準拠したテキスト!

 「子どもを理解する」とは、いったいどのようなことでしょうか。皆さんは、「子どもが好き」という純粋な思いで保育者を目指そうという思いがあったのではないでしょうか。ただ、「子どもを理解する」ことの大切さはわかるけれど、保育実践の場で子どもたちと関わりながら、「何を」「どのように」理解したらよいのだろうかと悩まれることが多いのではないでしょうか。そして、「子どもを理解する」ことから始まり、その理解が保育者の子どもへの援助にどのように関係するのか、また、「子どもを理解する」には、どのように記録を取ったり、周囲の人々と関わったりすることが必要になるのか等々について学んでいきます。
 本書は、2018年4月に新たに制定された保育士養成課程の教科目「子どもの理解と援助」の教授内容に準拠し、保育士や幼稚園教諭など、保育者に必要な基礎知識の習得を基本に、保育を目指す学生が理解しやすく、自ら考えるワークを章ごとに多数取り入れています。保育者を目指す学生の皆さんが、「何をどのように学ぶか」という問いをもって、自ら本書に示したワークに取り組んでください。そして、より深く子どもを理解できるようになるための柔軟で謙虚な姿勢をもち続けてください。
 本書が、「子どもが好き」という純粋な思いで保育者を目指している学生の皆さんに、少しでもお役に立つことを心から願っています。
(本書「はじめに」を要約)

主要目次

第1章 保育における子ども理解の意義
 1 保育における子ども理解
 2 保育者に求められる子ども理解
 3 保育所保育指針にみる子ども理解
第2章 子どもに対する関わりと共感的理解
 1 保育における共感的理解
 2 子ども理解に基づく養護と教育の一体的な展開
第3章 子どもの生活や遊び
 1 子どもの生活と保育 ─生活の場であるとは─
 2 子どもの理解と基本的生活習慣の獲得
 3 子どもの生活や遊びと学び
第4章 保育における人的環境としての保育者と子どもの発達
 1 子どもの発達と保育者の役割
 2 子どもを取り巻く人的環境のあり方
 3 保育者と子どもの関わりから生じる相互作用
第5章 子ども相互の関わりと関係づくり
 1 世界を広げていく子ども
 2 事例から学ぶ遊びと子どもの関わり
 3 子ども相互の関係性と関係づくり
第6章 集団における経験と育ち
 1 クラス集団での育ち
 2 集団への参加、集団の発展に関わる保育者の援助
 3 異年齢集団のなかでの子どもの育ち
第7章 発達における葛藤やつまずき
 1 葛藤とは
 2 葛藤が現れるとき
第8章 保育の環境の理解と構成
 1 環境とは
 2 環境構成とは
第9章 環境の変化や移行
 1 環境の変化や移行とは
 2 さまざまな環境の変化や移行
 3 環境の変化や移行と保育者の援助
第10章 子ども理解のための観察・記録・省察・評価
 1 子ども理解と観察・記録・省察・評価
 2 保育における観察
 3 保育における記録
 4 保育における省察
 5 保育における評価
第11章 子ども理解のための職員間の対話
 1 保育における対話と協働
 2 保育カンファレンスの取り組み
第12章 子ども理解のための保護者との情報共有
 1 保育所保育指針などにおける保護者との情報共有
 2 保護者との情報共有の意義
 3 保育者と保護者との情報共有の方法
第13章 発達の課題に応じた援助と関わり
 1 発達過程と個人差
 2 発達の最近接領域(Zone of proximal Development:ZPD)
 3 発達課題に応じた援助と関わり
第14章 特別な配慮を必要とする子どもの理解と援助
 1 特別な配慮を必要とする子どもについての理解
 2 気になる子どもについての理解
 3 特別な配慮とインクルーシブ保育
第15章 発達の連続性と就学への支援
 1 幼保小接続期における子どもの発達と学びの連続性
 2 幼保小接続期の子どもと保護者への支援
 3 幼保小接続期におけるさまざまな連携