<序章> 保育という一つひとつの物語「生活世界」を語ることのアポリア
<第1部> 子どもの物語
第1章 「保育」という営みの始まり:なぜ乳幼児までを<教育>するのか
§1 「子ども」の発見
§2 乳幼児期の子どもをも教育する―幼稚園の誕生―
§3 幼児を対象とする教育の特殊性
第2章 教育思想家たちの子ども中心主義
ルソー・フレーベル・モンテッソーリの対談
§1 3人の教育思想家のプロフィール
§2 それぞれの事情
§3 それぞれの「子ども中心主義」
§4 テーマ別討論
第3章 世界の子育て:ところかわれば育児方法いろいろ
§1 はじめに
§2 産湯を使わせる使わせない
§3 寝かし方いろいろ
§4 しつけ方いろいろ
§5 かわいがり方いろいろ
§6 食べ方・飲み方いろいろ
§7 育てる人いろいろ
§8 おわりに
<第2部> 保育の物語
第1章 「家族」と「学校」、そして「幼稚園」の誕生
―システム化される子育ての始まり―
§1 「近代家族」における母親の役割
§2 「学校」の誕生による家族の教育機能の変化
§3 わが国における「幼稚園」の誕生
§4 保育者に求められた母親の物語
第2章 保育文化の生成
§1 子育ての思想と文化:しつけと教育の物語
§2 しつけから教育へ―教育内容が計画される意味―
§3 わが国の保育文化の現在
第3章 これからの保育物語の生成へ
§1 世界の幼児教育の動向―OECDの調査から―
§2 わが国の幼児教育の現状
§3 保育における学びへの問い
<第3部> 物語るための保育学
第1章 自己言及する保育学 啓発からナラティヴへ
§1 「保育学とは何か」に答えることはできるか
§2 保育学はいかにして維持されているのか
§3 保育学の自己言及の運動
§4 保育の「語り」と「物語」
第2章 保育の語りの創造 保育の「いま・ここ」を切り取る概念
§1 なぜ保育の現実は語りにくいのか
§2 保育の「いま・ここ」を切り取る概念
第3章 保育行為の臨床哲学 ユウマくんの「いま・ここ」
§1 ユウマくんのエピソード
§2 私と他者の「あいだ」を読み解く
§3 社会文脈実践としての保育行為
第4章 保育ジャーゴンの研究 社会文脈実践家としての保育者
§1 ジャーゴンとは
§2 二つの保育ジャーゴン
§3 保育実践ジャーゴン
§4 保育指導案ジャーゴン
第5章 「学びの評価言語」試論 「保育指導案ジャーゴン」の解体
§1 保育における「学びの評価言語の不在」
§2 「学びの評価言語」はつくられるか
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