「保育原理」というのであるから「保育」の「原理」でなければならない。「保育」については、今までいろいろな面からの研究があり、すでに先達からすぐれた業績が私たちに供されている。しかし、改めて「原理」とは何か、と問われたとき、その先達の研究の中から必ずしも明確な答えが与えられているとは思えない。
「原理」とは、「他のものが規定されるところの始原」すなわち、「根底」「本源」である。保育あるいは保育者養成にかかわっての「根幹」、他の科目が「規定」されるもの、という意味での「保育原理」とは、どのような構造、内容をもつものか。そして、それをテキストとしてまとめてみたとき、どのような構成であればよいか。本書はそれを改めて考え、徹底研究解説した新しい「保育原理」テキストである。
(本書まえがきより抜粋)
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