萌文書林

保育の内容・方法を知る

237

演習 乳児保育の基本<第3版>

著者
阿部和子・寺田清美・山王堂恵偉子・小山朝子 著
版型・頁
B5判 244頁(2016/04/01)
ISBN
978-4-89347-237-3
税込価格
2,160円(本体2,000円+税)

カートに入れる

概要

「乳児の最善の利益」の保障を考える。第3版では、子ども・子育て支援新制度のもとで乳児の生活の場(認定こども園・地域型保育事業)として加えられた施設について加筆し、最新の法律・制度、統計資料にもとづいて改訂した。

 子どもを取り巻く環境の変化が著しい。それは、子どもが子どもとして十分に生き切ることが、ますます容易ではない社会になってきていることの証であると思う。ところで、「子どもの最善の利益」とは何だろうか。先が見えにくく、多様さに価値をおく社会におけるそれを、一言で表現すると、「今を十分に生きること、そして、その過程のなかで望ましい未来をつくり出す力を獲得すること」と言える。そして、この「子どもの最善の利益」の実現を考えるのは、子どもを取り巻く大人の責任である。そして、大人はその責任をとる覚悟が必要である。
 本書が対象とする読者である子どもとの生活の第一線で奮闘する保育者や、まさにこれからその現場に身を投じようとする学生は、「子どもの最善の利益」とは何かを日々の具体的な生活のなかで考え、実践し、子どもの生活や育ちに進んで責任をもとうとする人たちである。本書は、このような人たちと一緒に、乳児保育の基本を具体的に考えていくことをねらいとしている。…(中略)…乳児の生活の仕方は多様化している。乳児との多様な生活において、その生活にかかわる大人すべてがその世話をすることになる。乳児の生活において、その生活を共にする大人が一人の人間として出会わなければ、乳児はその人生を肯定的にとらえるとともにその主人公であることを獲得することも困難を極めると考えられる。本書においては、保育者のありようや、乳児の生活の環境(施設内だけでなく、家庭、地域、社会など)を含めて「乳児の最善の利益」を保障するということは、具体的にどのような生活をすることなのかを考えていく。一緒に考えることを願う(本書まえがきより)。

もくじ

第1章 乳児保育の基本となる考え方 ―本書の立場
  §1 生活の主体としての乳児
  §2 育ちを支える乳児の周囲
  §3 本書の立場
第2章 乳児の生活
  §1 日 課
  §2 遊 ぶ
  §3 食 事
  §4 睡 眠
  §5 排 泄
  §6 健康・安全
  §7 子どもの居る場所 ― 保育室
第3章 家庭とのつながり
  §1 新入園児の面接
  §2 登・降園時
  §3 連絡帳を通して
  §4 個人面談・保育相談
  §5 保育参加・参観・保護者会・試食会
  §6 園便り・クラス便り・ホームページ
  §7 24時間を視野に入れた親支援
第4章 保育所での環境と生活の仕方
  §1 保育環境
  §2 保育所での生活の仕方
第5章 生活を支える保育者の役割
  §1 実 践
  §2 実践の記録
  §3 保育の計画と評価
  §4 園内研修
第6章 子どもと生活を共にする保育者の役割
  §1 クラス担任間の連携
  §2 保育所内での連携
  §3 他機関との連携
第7章 日々の生活のなかから見えてくる子どもの姿
  §1 子どもが育つということ
  §2 人生の出発点=出生時の状態
  §3 まわりの世界とかかわっていくことの育ち=関係の発達
  §4 まわりの世界を知っていくこと=認識の発達
  §5 周囲とのかかわり・知る主体としての自己(私)の発達
  §6 大人の視点からの子どもとの生活 ― 基本的対応
第8章 親になっていくということ
  §1 親になること
  §2 親を理解すること ― 家族の変遷
  §3 親になることのスタートとしての乳児保育
第9章 乳児が生活する場所の問題
  §1 家 庭
  §2 保育所
  §3 認定こども園
  §4 在宅保育
  §5 乳児院
第10章 乳児保育のさらなる豊かさを求めて
  §1 社会のなかの子どもという視点から
  §2 子どもの生活の質(保育の質)を問い続ける
  §3 まとめ ― 再び社会のなかで保育を考える

Copyright(c) HOUBUNSHORIN All rights reserved.