生きる力の基礎を育む保育の実践

著者
事例:本吉圓子/解説:無藤隆
版型・頁
A5判 288頁 (2004/05/15)
ISBN
4-89347-082-5
価格
1,980 円(税込)
数 量

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概要

生きる力はどのように育つのか!
保育実践の第一人者、本吉圓子の保育実践を、無藤隆が鮮やかに読み解く!! お歌をうたって、お絵描きをして、何かを教えられて……というような保育の中では、自ら考え、判断し、行動していくような子どもは育たない。では、どのような保育なら育つのか? 子どもの主体性の育ちを重視した本吉保育の多数の実践のなかから、保育者のねらいの持ち方、かかわりのあり方と「生きる力」が育つプロセスを具体的に考察する!

主要目次

事例1 絵里のネックレス(解説:基底に怒りの気持ちがあってこそ成り立つ正義)
事例2 ズルして平気なの!?(解説:子どもの内心への共感とセットになった論理)
事例3 うそつき翔太が変わる(解説:時宜をとらえ、大人の本気をストレートに子どもに伝える)
事例4 大輔のお風呂屋さん(解説:子どもへの共感に包まれた「厳しさ」)
事例5 宿題出して!(解説:困ったり悲しいという経験をしていくことが大切)
事例6 鉛筆を買いに(解説:本当に必要だと思うことから大切にしたい気持ちが育つ)
事例7 持ち物の片づけ(解説:保育者の誠実な対応に基づいた巧みな仕かけ)
事例8 モルモットの飼育(解説:愛情ある関係が育っているからわかる死の悲しさと生の大切さ)
事例9 カメがほしい(解説:困難を一つ一つ乗り越えることで育つ自信)
事例10 ジグソーパズル(解説:子どもを的確にとらえ、迷わず対応する力)
事例11 ドッジボール(解説:技能獲得への導入を援助し、あとは任せて遊びのなかで)
事例12 みんなコマなし自転車に乗れた!(解説:子どもたちが互いに教え合う力を活用する)
事例13 なわとび(解説:保育者の懸命な動きが子どもに移り、ほかの子を巻き込んでいく)
事例14 プール:泳げるまで(解説:子どもの力に応じて課題のむずかしさを変える)
事例15 巧技台で遊ぶ(解説:遊びの課題を発展させ、知的な課題へと変換していく)
事例16 ビー玉転がし(解説:遊びの経験の積み重ねが工夫のうえに工夫を生む)
事例17 パンクの修理(解説:課題を持続させ、子どもの工夫が必要なところにもっていく)
事例18 コマ回しと時間・回数(解説:知的な関心をかき立て、教えたい内容を盛り込んでいく)
事例19 紙ひこうき(解説:子どもの活動を焦点づけ、努力し目指すべき点をきめ細かくみせる)
事例20 コートの真ん中どこ?(解説:タイミングをとらえ、子どもの考える風土をつくる)
事例21 「右」と「左」(解説:精一杯努力してやり遂げる楽しさを味わう)
事例22 オセロ(解説:子どもの数への興味を満たしてくれるゲームを楽しむ)
事例23 野菜の苗植え(解説:意識的に遊びや生活のなかで数にふれる機会を増やす)
事例24 紙鉄砲遊び(解説:なぜと考えてわかることを大事にする保育者の姿勢が探求心を支える)
事例25 子どもの絵が変わるとき(解説:子どもと対話し子どもの見る目を繊細に詳細に誘導する)
事例26 スーホの白い馬(解説:正答を求めるより想像を思い切り伸ばすことに力点をおく)
事例27 動物園に行きたい!!(解説:人生の縮図を子どもたちの願いの実現のなかで経験していく)